〜Allen Alexandra Milne〜 A.A.ミルン(アラン・アレクサンダー・ミルン)




ミルンは、1882年1月18日にイギリスの首都ロンドンの北西部にあるハムステッドで、 父(John Vine Milne)と母(Sarah Maria Heginbotham)の3人兄弟の三男として生まれました。
父親はヘンリーハウスという私立学校の教師をしており、ミルンは父の勤める学校に通い5歳の頃から読み書きが出来たそうです。
優秀だったミルンは11歳の1893年にはウェストミンスターで奨励金を受けて、1990年にケンブリッジのトリニティカレッジに進みました。
ミルンは小さな頃から作家になるのが夢でした。学生の間も熱心に詩や批評文を書いては、学校新聞に発表していました。
そして数学の学位を取り1903年にケンブリッジを卒業しました。

卒業後はフリーライターとして、原稿を書いてはあちこちの雑誌社や新聞社に持って行きましたが、なかなか思う様にはいかず、 家族達も「あきらめて教師にでもなるだろう・・・。」と考え始めた頃(1906年)、 イギリスで有名な社会風刺を扱った雑誌「パンチ」の副編集長をやってみないかという申し出があり、快諾しました。
ミルンの仕事は他の人々の書いて来る原稿を整理し、選択するという編集の仕事が中心でしたが、自分でも随筆や風刺詩を書き掲載される事もありました。 その経験は後のミルンにとって大変に役立ちました。
そして1913年にDorothy de Selincourtという同じ職場の編集者の娘と結婚しました。

彼は平和主義者でしたが、世の中では第1次世界大戦が始まり1915年の2月にはシグナリング・オフィサーとして軍隊に加わる事になりました。
1916年の春、フランスに派遣されましたが半年後、塹壕熱に苦しみ1916年11月8日最前線をあとにしました。
その後の療養生活の間に次々と発表した劇作によって彼は子供の頃からの夢であった作家になる事が出来たのです。
そしてミルンは戦争体験を自らの伝記「4年間の精神とモラルの低下」に書きました。

ミルンがその後、世の中に出した劇・小説・随筆はかなりの量になり、日本で訳されたものもたくさんあります。
例えば、大人向けの劇「ピムさん通れば」等々・・・。
そして自分の子供(クリストファー・ロビン)が3歳になると、子供向けの童謡を作り始めました。
後にそれを集めて「クリストファー・ロビンのうた(When We Were Very Young,1924)」  「わたし達は6つ(Now We Are Six,1927)」の二冊の童謡集が出来ました。



この童謡集は、R.L.スティヴンスンが子供のために作った詩集「A Child's Garden of Verses」以来の人気を誇る傑作です。
彼の書く童謡は小さい子供に読んであげると、子供の体が自然に踊り出すと言われるくらい子供の気持ちを捕え、 その英語の持つひびきやリズムも優れていると言われています。
また、この童謡集からは沢山の曲がCD(レコード)化されています。
ミルンは息子のロビンがもう少し大きくなると、今度は歌ではなくお話も作り始めました。
始めの童謡集「わたし達が幼かった時(When We Were Very Young,1924)」には、「Winnie The Pooh」の概観が見え隠れしています。
そしてこの童謡集の挿絵は「Winnie The Pooh」と同じ、「パンチ」のイラストレーターでもあるE.H.シェパードが担当し、 テディベアに関する詩も多く含んでいます。
「しかしながら困難、でも彼は努力します。練習なしでずんぐりした様になる」これは童謡の一説ですが、 この頃からプーさんの概観は出来ていたようです。
この2つの童謡集をはさんで、Poohの世界は発行されました。

「クマのプーさん(Winnie The Pooh,1926)」 「プー横丁にたった家(The House at Pooh corner,1928)」

ですが、ミルンは決して子供向けのお話や詩を書いていません。
彼は大人の中にある子供の部分に対して数々のお話を書いたのです。
ミルンはロビンにお気に入りの本を与え、決して自分の作品を読んで聞かせませんでした。
ミルンはこの本により成功を手にしましたが、成功の裏で彼の息子が周知にさらされるのを保護しようと、 これ以降クリストファー・ロビンの本を書くのを止めました。
そして彼は本を書くときには頭文字を使った「A.A.Milne」の名前以外は決して使う事はありませんでした。

1952年ミルンは突然の発作により脳の手術を受け、その後はCOTCHFORD農場の彼の家に戻って過ごしました。
そして長い闘病生活の末、1956年1月31日ミルンは72歳でその生涯を終えました。






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